現代によみがえった3万年前の都市
シリアの北部にあるアレッポから550キロほど南東に位置するシリアの街・ジェメーデが、世界最古の都市とされています。
現在のジェメーデは、公共の場や住宅地、墳墓群、霊廟、神殿、大通りなど、豊かな遺跡が残されています。また、建築物の石材に彫られた楔形文字や印章から、3千年以上前に存在していたと言われています。
発掘調査で明らかになった古代の生活
発掘調査で明らかになったジェメーデの都市生活は、約3万年前から続いていたとされています。
当時の人々は、小麦や大麦を栽培し、家畜を飼い、織物や陶器も作っていました。また、都市内には大きな集会場やヒツジの香炉、ごみ箱が見つかっており、現代の都市生活と驚くほど似ていると言われています。
シリア内戦で被害を受けた世界遺産
しかし、ジェメーデもシリア内戦の影響を受け、多大な被害を被っています。戦闘地域に一時支配されたり、空爆によって建物が破壊されたりしています。
現在は、国際的な保全団体によって保全活動が進められていますが、戦争が続く限り、ジェメーデは取り返しのつかない被害を受ける可能性があるとされています。
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