指紋の形成
指紋は胎児の時期に形成され、生まれてからも変化はしないと言われています。指の皮膚には、表皮という層と真皮という層があり、この2層が指紋の形成に関わっています。表皮と真皮の境目の層には「ランゲルハンス細胞」という細胞が存在し、この細胞が表皮の模様を作り出す原因となったと考えられています。
指紋の種類
一般的には、指紋には3つの種類があるとされ、それぞれの種類によって模様が異なります。
1.アーチ型
指の中央から両端にかけて、なだらかなカーブを描く形の指紋です。非常に珍しい種類で、全体の5%程度しか存在しません。
2.ループ型
指の中央から曲がって、一旦折り返して戻る形の指紋です。全体の60%程度がループ型になっています。
3.ホエール型
指の中央から曲がって、U字型に湾曲する形の指紋です。全体の35%程度がホエール型になっています。
指紋の名前
指紋は、「指紋模様」と呼ばれますが、一般的には「指紋」という言葉が使われます。また、専門的には、「ダクティロスコピー」という言葉が使われます。この言葉は、指の「dactylo」と「見ることを示す」を意味する「scopy」から成り立っています。
司法解剖医の仕事にも使われる指紋
指紋は、人間に特有のものであるため、警察などの犯罪捜査に欠かせないものです。しかしそのほかにも、司法解剖医が遺体や遺留品の指紋を調べる際にも使用されます。また、病気や怪我によって指紋が消える場合がありますが、その場合でも指紋以外の特徴(例えば、手の形や爪の形状など)を調べることで、同定することが可能です。
以上が、指紋に関する豆知識でした。
コメントを残す